こちらの動画のシナリオを担当させていただきました!
今回は人魚のお姫様のお話……
海系かつ人外ということで、くらげ娘ちゃんたちも連想させる感じのシチュエーションになっていますが、おおよそ完全に人の姿をしている彼女たちに比べると、人の足がないので、陸に出れないのが悩み……という、人魚らしい人魚の女の子です
ですが、人魚姫ってどうしても湿っぽい印象になりがちなので、意識的にポジティブかつ恋に積極的な乙女として、今回は書かせていただきました
明るく前向きでサバサバしている。でも、割と人魚の常?として、しっかりとした執着心めいた恋心もあって何かあれば病みそうなところもあるかもですが、当面はセーフティーな明るい人魚姫です
後、個人的に膝枕もできないんで、尻尾枕というのは、ひんやりしてて気持ちよさそう、と思っています
なんかこう、ものすごくぼやーっとした知識で大人気作品を語っちゃうんですが、確か『夏目友人帳』のアニメ1期で(ということは多分、原作でも序盤で)主人公の夏目貴志君が妖の女性と手をつないで、その時に思わず「冷たいな」と言ってしまい、結局そのまま別れてしまったことに「本当はひんやりしていて気持ちいいと言いたかったのに」と後悔する、というエピソードがあった……と、思うんです。多分。1回しか見てないのですごくおぼろげな記憶なんですが
特に今回のお話の作中の季節などは設定していないのですが、動画をリアルタイムで見られる場合、まだ春なので、海から出てきた人魚姫ちゃんの体は「冷たく」、春先にそんな体を枕にしてしまうと冷たいと思うんですが、「ひんやりして気持ちいい」という表現を使ったのは、妙にそのことの記憶があったから、と私は思っています
本当、こういうおぼろげな記憶からでもフレーズとかを引用してシナリオを書いてるんで、なんか不思議ですよね!自分自身で一番、意味わかってないので、皆さんが意味わからなくても大丈夫です!
それから、今回のお話。そもそもの童話『人魚姫』は作者アンデルセンの悲恋の影響があるとされています。シナリオ中でも軽く言及されていますが、叶わぬ恋がこんな陰気な童話を作っちゃった、というか往々にしてアンデルセン童話ってよくてビターエンド、基本バッドエンドな訳ですが、先の夏目友人帳の話と同じく、後悔や失敗談の方が妙に心に残るので、意外と子どもに読み聞かせるお話としてはいいんだろうな、と思ったりします
はい、ここでいい感じにつないだの、拍手するところですよ
それ、自分で言わなければいい感じの流れで終わったのにねぇ……
ともかく、原作が悲恋で終わる以上、二次創作的なお話であるからには、ハッピーエンドにしてあげたい。でも、結局このまま海でしか会えない、という形で終わるのも、結局ヒロインが声を失わない(更に原作だと、歩くごとにナイフで刺されるような激痛が走ってるらしいですからね。ヤバイ)にしても、完全なハッピーエンドとは言いがたいし、この人魚姫ちゃんらしくもない!
ということで、最終的には主人公がものすっっごくがんばって人魚姫ちゃんと同棲できるようになるんじゃないか、と思わせる形で終わらせてみました
日本でプール付きの大邸宅は相当頑張る必要ありそうですが、多分土地の安い海外だと割と達成しやすそうなので、水棲系の人外っ子といい感じになる予定のある方は海外移住を視野に入れてみましょう!
ともかく、そんな前向きになれるお話をお楽しみいただければ幸いです!
ちなみに、実はこのサイトにはアンデルセン童話を読み聞かせるフリー台本があったりします
青空文庫さんから全文を引用しているので、このお話を知らないという方は、ぜひご覧いただければ、と思います
『しっかり者のすずの兵隊』、アンデルセン童話らしい終わり方ですが、いいお話ですよ
●台本●【読み聞かせ】静かな図書委員の読み聞かせ『しっかり者のすずの兵隊』