【仕事告知】ツンデレお嬢様の癒し耳かき♡

 こちらの音声作品のシナリオを担当させていただきました!
 
 今回はなんと、2年越しの続編となります
 実際に作中時間でも2年が経過したようで、お互いに新入生だった二人も3年生、卒業とその後の進路を意識する時期となっていて、そこで起こったある出来事を描いております
 
 度々、犬塚様からはお嬢様キャラのシナリオを依頼いただいていて、また、単純に私自身の好みとしてお嬢様キャラクターが好きなので「お嬢様キャラ」というものには一家言持っているつもりです
 こういったキャラクターの場合、お話のパターン的にはいくらかあると思うのですが、たとえば
 
・庶民に惹かれて、より深い仲になろうとする(家の事情とかで紆余曲折がありがち)
・初めから主人公と関係がよく、特に障害などなくいい感じになる
・そもそも主人公もお金持ちなので対等な関係
 
 などなど……
 それぞれによさはあると思いますが、今回の作品のお嬢様は、身分(格式)違いの恋に走ることも、主人公を使用人にするなどもなく、友達であろうとする、といった形になっております
 私の中では、あまりこういった関係に持っていくことはないんですが(そもそも、恋愛前提として書くことがほとんどなので)、結果的に近すぎず遠すぎずのいい距離感として描けたのではないか、と感じています
 逆に言うと「お父様が反対して―」とか「既に許嫁がいるので―」といった展開も、実にらしいとは思いますが、正直、その展開に持っていくことによる「萎え感」と、それが解消された時のカタルシスを比較して、費用対効果が優れているとは思えないんですよね
 ぶっちゃけそこで割りと「庶民である主人公的には理不尽なところでストレスを与えられる」といった感じの「下げ方」をされると、たとえ最終的にハッピーエンドになったとしても、その時の苦い思い出がいつまでも残るというか、なんなら恋人、夫婦になった後も一生、お嬢様の家の人間には恨まれ続け、なんなら命を狙われるんじゃないか、みたいな不安が残り続けるといいますか
 そうなるぐらいなら「大切な友達」としてあり続ける、あるいはもう、めちゃくちゃお嬢様の家庭に理解があって、誰相手でも「娘が好きになったのなら仕方がないな!まあ、結婚するまでは青年らしく清い付き合いを頼むよ!はっはっは!」みたいなノリになってくれた方がずっといいだろうな、と
 「それだとお嬢様キャラである必要なくね?」みたいなご意見もあるかもしれませんが、いや、お嬢様ってだけでめちゃくちゃ色々特殊なことができるじゃん、と私は思います
 これもまた王道ですが、庶民の食べ物に感動するとか、その生活ぶりを物珍しそうに見るですとか、初めてホームシアターじゃなく、映画館で映画を見て、ポップコーンも初めて見るとか……
 ほらほら、安易なめんどい展開に持っていかなくても、お嬢様の可愛さは引き出せるんです!ねっ!!
 ……といった感じにお嬢様属性について熱弁しましたが、とにかく私は「めんどうじゃないお嬢様」を描き続けたい、というお話でした
 そもそもの私の方針が、たとえそれがドラマ上、大事な展開であったとしても、可能であれば受け取り手の心を傷つけるような展開を描きたくはない、というものなので
 そういった「優しい展開」が、物語として浅いだとか、心に残るものがないだとか、そういった主張があるのもわかります
 ただまあ、そこはこう言わせてください
うるせぇ、俺は日常系アニメだけで生きてるんだ
 もはやストーリーものを離れて数年、今更シリアスに胃をキリキリ痛めさせられたくないんじゃい、と
 ぬるま湯のような物語。たただ女の子が可愛いだけの作品でも、いいじゃないですか
 それを描くのが二次元なのではないか、と思っています
 
 そういった主義主張はともかくとして、少なくとも犬塚様の音声作品は「癒やし」をテーマとしてASMRだと思いますので、そういったご指定がない限りは重い話はなし、可能な限りに優しい展開を心がけてこれからも製作をしていくことができれば、と考えております
 そんな今日この頃でした