こちらの動画のシナリオを担当させていただきました!
ありそうでなかった、アンドロイドの女の子に耳かきをしてもらうという内容になっております
耳かきという、実に人間的な日常の営みを、アンドロイドにしてもらえる……そんな非日常感をお楽しみいただければと思います
以前にも記事にした記憶はあるかと思うのですが、私は耳かきシナリオを製作する上で、あまり生々しいというか、こう……耳垢ー、とか、汚かったー、とか。そういう表現を使うのを避ける傾向にあります
理由は単純で、耳かき音声という「癒やし」の場において「穢れ」を登場させるのは興ざめにしかならない、理想を描く二次元の世界において、実に三次元的な汚れやなんやといった言葉を、女の子に喋らせてしまう、というのは二次元であることを否定するかのようで、忌避するべき行いであると私は感じているからです
それで、特に今回はそもそもの「穢れ」の生じないアンドロイドが相手で、しかも製造されてそのまま、初期設定として与えられている知識以外は持たない、まっさらな女の子に耳かきしてもらえるシチュエーションということで、設定としては大人なのだけど、純粋で、だからこそ少し融通が利かなくて。でも、最終的には人間的な感情を獲得していく、というアンドロイドものの王道と言えるシナリオ運びをしつつ、改めて単なる「汚れの除去」ではない、コミュニケーションとしての耳かきを描いてみました
改めてですが、この「耳かき」という言葉も象徴的ですね。これが「耳掃除」だと情緒がない、ただの清掃行為になります
いやまあ、今までも言葉のアヤというか、流れ的に耳掃除という言葉を使ったことはあると思いますが、私はあくまで「耳かき音声」として作品作りをしているつもりです
あっ、当然のことですが、これらのポリシーは私の個人的なものであり、主観100%であり、そうじゃない耳かき音声シナリオを否定するようなものではございませんので、平に平にご容赦を
あっ、でも更に言うなら、インターネットの世界を生きるある人の主張を聞いてから、あんまり耳かきシナリオに「お疲れ様」とか「頑張ってるね」とかは使わないようにしています
疲れてなくてもASMRは聴いていい。頑張ってない人にご褒美のASMRが与えられない訳ではない。誰もに「癒やし」は平等に与えられていいものなのです……