毎夜の営み
人の性欲の強さの平均というのはわからない。
まず、性のことなんて他人と積極的に共有する情報ではないだろうし、少なくとも私はそんな間柄にある友達を持っていない。
だから、性欲というのはすごく個人的なことで、それを測るものさしなんて存在しないと思う。
自慰の回数や頻度といった形で、ある程度は視覚化できるだろうけど……それも絶対的な基準にはならないだろう。その質も問題になるだろうし。
ただ、一つだけ言える確かなことは。
「んっ……今日はすごく、ドキドキしてる…………」
私は夜、寝る前に。お風呂も入った後の清い体で。オナニーをしなければ気が済まないという事実だけだ。
いつからこんな習慣ができてしまったのかはわからない。
でも、ネットに自撮りを上げ始めたのがきっかけではあると思う。自撮りを上げるのは夜だから、その後でお風呂に入り、出てくると反応が付いている。
最初はそんなに多くの人に見られていた訳ではないけど、それが徐々に増えていって……ある程度増えた後は、そこからはねずみ算的に反応が増えていったので、私の自撮りは平均して数千人に見られるようになった。
一体どれだけの人が私をオカズにしたのかはわからないけど、でも、私は誰かに性的な目で自撮りを見られている。……興奮、されている。
その自覚が私の体を熱くさせた。
だから、我慢できずに……。
「あふぁあっ……!あっ、あっ、あぁぁっ……!!」
きゅうっ、とクリトリスを指で挟み込んでみる。敏感な陰核を刺激すると、簡単に女体は快楽を覚え始めて、膣口からはだらだらと涎のような愛液が溢れてきた。
驚くほどに素直で単純。浅ましい自分の体に呆れてしまう。でも、その一方で快楽を覚えるのは楽しかった。
「ふっ、んっ、ひふっ……!んっ、んあっ、あぁぁっ……!!」
より大胆に激しく。クリトリスをいじめ続ける。そうすると、下半身に感じていた熱さと快感が上半身にまで上がってきて、お風呂で火照っていた分とも合わせて全身が燃えるように熱くなってくる。
そうすると、私はパジャマの前をはだけさせて、裸の胸を露出させた。
「んふっ……!んふぁっ、あぁっ……!!」
胸への刺激でそれほど強く感じられる訳ではない。とはいえ、特に乳首は自らいじり続けることで開発が進んでいるため、そこを指の腹でつつーっと刺激してやると、クリトリスでの快楽と合わさって強く性感を覚えられた。
「あふぁあっっ……!!あっ、あぁっ、あぁんっ……!!」
クリをいじる一方で、愛液でいっぱいの膣口にも指を突っ込む。
親指と人差し指の腹でクリをいじりながら、薬指や小指で膣内を刺激する。こんな二点責めなんて慣れたもので、腟内がくちゅくちゅ、じゅぷじゅぷ、と水音を立てると心が揺れる。
軽く入り口近くをいじるだけなので、他の開発された性感帯と比べると得られる快楽は小さいはずなのに、それでもしっかりと感じられるのは、体というよりは心が感じているのかもしれない。
まだ男も知らない体なのに、性行為の予行練習のようなことをしてしまっている。
親はきっと想像もしていない「大人な行為」。それをしているのだという自覚が、私を興奮させていく。
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